独行道(どっこどう)
ファーマータナカの今日の余計な一言。
持ち時間も限られてきているが、持ち前の怠惰と極度の眠気が災いしているので、主には「まんがで読破」を頼りに、安直だがせめて古典名作の片鱗でも紐解くことを心がけている。
宮本武蔵の「五輪書」を見ていたら、その流れで辞世の書と言われる「独行道(どっこどう)」に行き当たった。
この書を執筆した1週間後享年62歳!(年下だ)で世を去ったとあるが、武蔵の処世訓21ヶ条のうち「住む所、美食、骨董の類と、過分な贅沢品や財産は持たない(持てない)」以外、なんも体得出来ていない現実に、深く落ち込む羽目となる。
皆さんは如何?
世々の道をそむく事なし (それぞれの道に背かない)
身にたのしみをたくまず (自分自身の快楽を追い求めない)
よろづに依枯 (えこ) の心なし (あらゆる面で頼り切る気持ちを持たない)
身をあさく思、世をふかく思ふ (自分のことより世の中のことを深く考える)
一生の間よくしん (欲心) 思わず (なにごとにも執着心を持たない)
我事におゐて後悔をせず (自分で為したことについて後悔することはしない)
善惡に他をねたむ心なし (善いことも悪いことも他人に嫉妬心をもたない)
いつれの道にも、わかれをかなしまず (どんな場合でも別れを悲しまない)
自他共にうらみかこつ心なし (自分にも他人にも不平不満を持たない)
れんぼ (恋慕) の道思ひよるこゝろなし (恋愛感情でゆく道に影響されない)
物毎にすき (数寄) このむ事なし (それぞれに好き嫌いを持たない)
私宅におゐてのぞむ心なし (住む場所に贅沢しない)
身ひとつに美食をこのまず (美食家にならない)
末々代物 (しろもの) なる古き道具を所持せず (骨董の類を持たない)
わが身にいたり物いみする事なし (自分に関わる迷信を信じない)
兵具は格別、よ (余) の道具たしなまず (武具は別として余計なものを持たない)
道におゐては、死をいとわず思ふ (我が道において死を恐れない)
老身に財寳 (宝) 所領もちゆる心なし (過分な贅沢品や財産は持たない)
佛神は貴し、佛神をたのまず (神仏は敬うが神仏を頼りとはしない)
身を捨ても名利はすてず (死を賭しても向上心を失わない)
常に兵法の道をはなれず (常に武士道を離れない)
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