2020年1月24日金曜日

悲鳴


ファーナータナカのファーマーな話。

約16年間の営農を引退して、早7年になる。
温暖化については様々な議論があるが、今年は暖冬という。

消費者の方々は冬場が暖かければ、例えばハウスの暖房費は少なくなり、生育も進んでいいのではと思われるかもしれないが、おっとどっこい農家は悲鳴を上げている、その悲惨な断片を拾っておく。

・生育&出荷が早まる(前進化という)  
  大きくなりすぎる=規格外が増える=価格低下  
  充実した生育が望めないまま収穫(軟弱徒長)=品質低下=日持ち悪化・価格低下・廃棄  
  病害虫被害のリスクが高まる=農薬散布の量と手間が増加=コスト増
・市場に出回る流通量が増加=価格低下
・安値大量出荷で段ボール等資材費・人件費増加=赤字=畑にすき込む(処分する方が赤字が少ない)
・産直は基本自分で値付け出来るのでやむなく産直に回す=同じ野菜が大量に店頭に並ぶ=売れ残り=廃棄

農業もビジネスなのだから、旧態依然として同じ過ちを繰り返すな、少しは考えたらという経営者的指摘もある。
到底勝ち目のない自然に対峙し続ける農家に対して、果たして一消費者として出来る事は何だろう?


(引用画像は【 農家悲鳴 暖冬で豊作「野菜 記憶にない安値」】 から、記事は昨年のものだが今年も状況は変わらないので、地元九州のわかりやすいものにした)

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