2020年10月10日土曜日

事件

 街角ウォッチング。

まだ警察沙汰にはなっていないが、これは明らかに事件である。
ちょっと見え辛いが、通りがかりの三本松通りの一画の道路脇に、黒のスニーカーが片方だけ、不自然な角度で横たわっている。

能天気な素人衆は、間違いなく見過ごしてしまうであろう。
悠長にコスモスを楽しんでいる場合ではない。
ここは、シャーロックやレイトン教授を自認する筆者の推理力と経験値というものが、ものを言うのである。

例えば以下に列挙するような、壮絶な体験の事だ。
昼起きてみると(夕方或いは時間を特定できない時も多い)、光がやけに眩しい。
意識が朦朧としており、吐き気もある。
喉の渇きは尋常ではない。
此処は何処、私は誰という半覚醒状態だ。
隣に見知らぬ人がいびきをかいている場合もある。
財布や鞄や衣類やスマホがない。
靴やソックスは、何故か片方だけ見当たらないケース、衣類は食べ物の汁又は泥で汚れて、破れているケースが多い。
半裸という場合もある。
頭部や手足に流血の痕跡が認められる。
たんこぶや腰痛が伴う場合もある。
ポケットには見知らぬ名刺が入っていたり、下手な字で法外な金額が書かれた紙片があったりする。
最悪の場合、パートナーの置き手紙があったり、荷物がすっからかんだったりすると、更なる重大な展開も視野に入ってくる。

以上の例示はあくまでも脚色された経験論或いは仮定論である事をお断りしておく。

自分のスニーカーでなくてよかったが、しかしこれは、紛う事なき未解決事件である。


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