下山
先日の登山時、ユースホステルで出会った78歳のベテラン登山者の言葉は、薄々感じていたこととはいえ私に静かだが確かな「その先の現実」を教えてくれた。
かつて何十年も共に山を駆け巡った仲間達が、一人また一人と様々な理由で山を離れていった。
あんなに賑やかだったサークルが、今では年に数回の会食の席に姿を変えている。
そして、どれほど技術と知識に溢れた名手であっても、やがては家族の心配を受け入れ、単独行を諦め、息子の背中を追うようにして山に立つ日が来ている・・・と。
その語り口は明るく、寂しさではなく淡々とした受容のようだった。
たった3年しか違わないのに、「続くものは続き、終わるものは終わる」という自然の摂理と、私達にも「その時」が近づいていることを告げる優しくも厳粛な道標だった。
終わりがあると知ることは、今があることを深く味わうための知恵でもあるのだろう。
人生という名の登山もまた、下山の路に入ってきている。
夕暮れ時の光に宿る深い味わいを仲間達と眺めながら、永遠じゃない時間を、丁寧に歩いていくしかない。
(いつになくセンチメンタルになったw)


0 件のコメント:
コメントを投稿
登録 コメントの投稿 [Atom]
<< ホーム