梅の花
梅の花が盛りだ。
「万葉集」では、梅の歌は植物としては萩に次いで多く、桜を凌ぐという。
それなのに桜のような華やかさを感じないのは、何故だろう。
桜は既に到来し満たされている感じに対して、梅は風待ち草とか春告げ草の異名があって、きっと未だ来たらずのイメージだから、待っているからだと思う。
風を待ち、春を待ち、人を待っているのだ。
待ち人来たらずはあったとしても、春は必ず来てくれるところが、せめてもの救いだ。
そんな梅を外国人に教えるのが、ちょっと難しい。
「sushi」程メジャーでないけれど、「ume」が一番的確らしい。
「plum(プラム)」は、「西洋スモモ」だし、「apricot(アプリコット)」は「杏(あんず)」だ。
強いて言えば「Japanese apricot」が一番日本の「梅」に近い英語表現のようだ。
やはりお酒の話で締めくくっておこう。
日本には梅酒があり、最近では梅リキュール も見かける。
アプリコット関連ではアプリコットブランデーがあるが、実はこれには「ブランデータイプ」と「リキュールタイプ」があって、それぞれ製法が異なっており、味わいや風味も異なる。
前者では、「PARINKA(パーリンカ)」(ハンガリー)、後者では「Lejay Creme D' Apricot(ルジェ・クレーム・ド・アプリコット)」(フランス)あたりが有名だ。
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