2016年6月28日火曜日

バナナがなくなる?新パナマ病

ファーマータナカの(珍しく真面目な)新農業講座第9回、
「バナナがなくなる?新パナマ病」。

巷では「パナマ文書」が騒がれていて殆ど洒落のようだが、バナナに「新パナマ病」が蔓延しており、世界中の食卓からバナナが消えてしまうと懸念する声も出ている。

科学技術(農業技術を含む)の発達で人間は世界を制覇しているかに見えるが、その実態は極めて脆弱だ。

バナナは品種改良の結果、種をなくしすべて株分けで栽培するため、同じ品種すなわちクーロンであり、特定の病原体に感染しやすくなってしまっている。
旧「パナマ病」は、カビの一種である「フザリウム」という病原体によってバナナの木が枯れてしまうもので、これにより旧品種は絶滅してしまっている。

この菌は、ファーマータナカが農業の現場にいた時も、苗を全滅させるなど、米野菜果樹花き全てで農家を毎年悩ませ続けており、おまけに遺伝情報の変異が非常に多いときている。

現耐性バナナに対して、又それを侵す菌が出現してきたというわけだ。

人間と病原菌とのレースは、少なくとも病原菌側がギブアップすることはないので、人間側が諦めない限り永遠に続き、勝ち目のないレールともいえる。
愚かな人間どもは、ここいらで、美味しさや日持ちなどの利便性だけでなく、植物とは本来腐るものであること、時期や味も様々なことを受け入れる謙虚さ寛容さが必要だ。


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