2022年11月23日水曜日

瑠璃色

夜明けの来ない夜は無いさ
あなたがポツリ言う
燈台の立つ岬で暗い海を見ていた
悩んだ日もある 哀しみに
くじけそうな時も
あなたがそこにいたから
生きて来られた

朝陽が水平線から光の矢を放ち
二人を包んでゆくの
泣き顔が微笑みに変わる
瞬間の涙を世界中の人たちに
そっとわけてあげたい

争って傷つけあったり人は弱いものさ
だけど愛する力もきっとあるはず
ガラスの海の向こうには
広がりゆく銀河
地球という名の船の誰もが旅人

ひとつしかない
私たちの星を守りたい

朝陽が水平線から光
の矢を放ち
二人を包んでゆくの
瑠璃色の地球
(作詞:松本隆、作曲:平井 夏美)


こういう時だから、聴きたい「瑠璃色の地球」。
瑠璃色とは、濃い紫がかったあざやかな青色。
優しくゆっくり呟くように歌う「手嶌葵」で。

「夜明けの来ない夜は無いさ」で始まるこの曲を、松本隆が書いたなんて知ってる人はあまりいないだろう。
岬に立つ恋人からゆったりとズームアウトし、いつの間にか瑠璃色の地球を俯瞰する。

この曲は、特に2011年の東日本大震災以降、合唱曲のスタンダードとして多く歌われるようになり、新型コロナウイルスの感染が拡がってからは、プロ・アマ問わずYouTubeでこの曲を歌う映像がアップされ、2020年のNHK紅白歌合戦では本家松田聖子が歌った。

「松本隆」は以前デビューが40年早すぎたとも言われた伝説のバンド「はっぴーえんど」の元ドラマー。
生まれ過ごした青山界隈を「風街」と呼び、都会に暮らす人々の心象風景を優しく描いた。
松本隆の作品は2100曲以上、鉄板コンビ筒美京平×松本隆の作品は390曲もある。
そういう松本隆でも、半年書けなかった時もあるというから、人の心を掴む詞を詩を文を書くとは、そう生易しいものではない。





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