2025年9月5日金曜日

かき氷

今年最後の「かき氷」(かも)。

昼下がり、台風前の風はどこかひんやりとして、夏の幕引きを告げていた。
僕はランチのあと、抹茶ミルクの宇治金時を口に運ぶ。
氷は静かに溶け、小豆の甘さがかすかな記憶のように広がっていく。
これが今年最後になるだろう、と心のどこかで確信しながら。
季節は知らぬ間に入れ替わり、甘い余韻だけをそっと残していくのだ。
(〜村上ファーマー春樹)

ランチでお腹いっぱいになったのに、気づいたら抹茶ミルク宇治金時を前にしていた。
今年最後かもしれないからって理由をつけたけど、要するに食べたかっただけだ。
台風の風が涼しいし、氷が溶けてもいい言い訳になる。
小豆が雪崩のように落ちてきて、スプーンを追いかけながら思った。
——私の夏の締めくくりは、だいたい甘い。
(〜群タナカようこ)


0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム