2026年3月4日水曜日

成田山一粒丸

我が家には昔から、ちょっとした「お腹の掟」があった。
お腹が痛いと言おうものなら、祖母がすかさず「赤玉!赤玉!!」と、まるで呪文のように叫びながら薬箱をガサゴソ。
その娘である母(99歳)も、つい最近まで同じテンションで「赤玉買ってきて!」と言っていた。
どうやら我が家のDNAには“赤玉反射”が組み込まれていたようである。

そんな私自身は鈍感なのか滅多に体調を崩さないし、したがって薬の服用もまずしないのだが、昨夜は珍しくお腹が痛くなった。
「まさか…赤玉の呪いが三代目にも…?」と一瞬よぎって、超不安に・・・。
常備薬などほとんどないのに、どういうわけか知人からいただいていた「成田山一粒丸」があって、そっと服用。
江戸の旅人も頼りにしたという小さな黒い丸薬、香りがふわっと広がり、気づけば痛みは眠りとともに収まっていた。

「成田山一粒丸」は、江戸元禄(1688〜1704)から続く伝統的な道中薬(胃腸薬)で、成田山新勝寺の参道にある老舗「一粒丸三橋薬局」が今も製造・販売している家伝薬で、「はらのくすり」として知られる和漢生薬の胃腸薬。
江戸時代、成田山へ参拝した旅人が道中の常備薬として買い求めた歴史を持ち、二宮尊徳も常用していたと伝わるほどの由緒ある薬だそうだ。

で、我が家にもあった「先用後利(せんようこうり)」という独特の商いの精神で成り立っていた「越中富山の置き薬文化」はどうなっているのかとふと気になって調べてみた。

現実は厳しいようだが消えたわけではない、その伝統は残しつつ、現代の医療環境に合わせて進化しているともいう。
何とか、脈々とがんばってほしいものである。


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