2026年5月1日金曜日

サクラツツジ

靴は濡れ、荷は重く、視界は白く霞んでいる。
それでも歩いている——
なぜ今さら、と思わぬでもない。

雨の山路で、ちょっとだけ足を止める。
サクラツツジ。
桜の名を持ちながら、人知れず、静かに咲いている。

長いものと、短いもの。
数千年の命を仰ぎに行く途中で、
ほんのひと季の花に見入っている自分。

雨はやまない。
それでも歩く。
いや、歩くしかない。

五月のはじまり。
濡れながら歩き、
又何かに出会い、又立ち止まろうか。


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