2022年5月13日金曜日

肥料

ファーマータナカの新農業講座「肥料編」。

かって施設園芸を営んでいた時、暖房用重油の値上げに耐え切れずに原始的な農業用薪ストーブを導入した挙句失火してしまい、ウン千万円のハウスを灰にした苦い経験がある。

今農業現場の現況は
①肥料価格高騰というより肥料不足
②被覆素材や暖房用として使われる原油価格高騰
③円安によるあらゆる輸入物価押し上げ
と、農業生産者にとっては「三重苦」で、その塗炭の苦しみを思うと身につまされる。
もし今営農を続けていたら確実に憤死しているだろう。

今日は肥料についてみておく。

皆さんも昔学校で習ったのを覚えているだろう。
肥料の3大要素は「窒素・リン酸・カリ」、N・P・K である。

化学肥料で最も多く使われる窒素系肥料の原料尿素 CO(NH₂)₂ は主に石炭と天然ガスから抽出するアンモニアNH₃を用いて作られるが、ロシアは石炭埋蔵量世界2位、天然ガス埋蔵量は世界1位生産量でもアメリカに次ぐ2位。
次にリンの原料であるりん鉱石の主な産出国は、中国・モロッコ・チュニジア・米国・ロシア・ヨルダン等。
又塩化カリウムはロシアとベラルーシの生産量が世界シェアの約4割で、日本は約4分の1をロシアとベラルーシから輸入していたが、ロシアに対する経済制裁で日本が輸入するロシア産の肥料原料は現在ゼロになっている。

経済制裁といえばカッコ良さげに聞こえるが、自分で自分の首を絞めるとはこのことで、このままでは農業者は死にます。
農業者の死は、日本の民のそして世界の民の死を意味します。

※参考URL【 値上げラッシュ報道
 【 解説:ウクライナ侵攻による食料危機、最大の脅威は「肥料不足」


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