2024年7月21日日曜日

行き倒れ

昨日土曜日の午後5時30分はまだ灼熱。
その炎天下のちょっとした仕事帰り、アスファルトの照り返しが厳しい住宅地の中を、母と同居中の実家への帰路をバイクを走らせていた。

前方左側にハザードランプをつけた乗用車が停車していて、その手前の住宅のブロック塀の前に、老人Aがへたり込んでいて、初老Bと若者Cの男性2人が様子を伺っている。
単なる酔っ払いかあるいは認知症老人の徘徊かはたまた熱中症か。
状況が掴めないままひとまず声をかける。
「何かお手伝いしましょうか?」
「お願いします。」とも「いや結構です。」とも返答がないでもう一言、
「車に乗せるんですか?」
するとBが、
「いやそこのマンションまで…。」
控え目なCに代わり、Bと二人でAを抱き抱えて何とかマンションの入り口まで辿り着く。
「ありがとうございます、ここで結構です。」
一旦引き返すが振り返ってみると、どうもまだ大変そうだ。
結局戻って〇階の部屋のベッドまでAを連れて行くのを手伝う。

判明した事実は、以下の通り。
1. 車で通り掛かったCが道路脇に座り込むAを発見
2. 車を止めて「救急車を呼びましょうか?」と声をかけるが、Aは自宅の連絡先を伝える
3. 自宅から同居の息子Bが駆けつける
4. そこにファーマタナカが通り掛かる
5. A及びBの歳の頃は母と私のひと回りぐらい年下で同居中
6. Aの認知症の進行はまだ軽微で、介護保険による支援もまだ受けていない
7. ちょっと目を離した隙に自販機に飲み物を買いに出たらしい
8. その帰りに歩けなくなってへたり込んだ

帰りしなに、後日お礼に伺いたいので是非連絡先をと何度も言われたが、もちろん鄭重にお断りして母の夕食の支度への帰路を急ぐ。

一見平和で閑静な住宅地だが、現代の日本社会、そこかしこにはたくさんの老老介護の老人達が同居しているのは間違いない。
自分の親は足腰が弱っているので徘徊の危険性はまずないが、自分も含めて明日は我が身の現実が横たわっている。

ちょうど10年前に類似の出来事があり、FBに投稿していたのを思い出したので、参考までに再掲しておく。

早朝から厭な予感、夜明けのショート・ストーリー。
ちょっと遠くの路上に物体、人類でないことを願うがいやどう見ても人が倒れている。
恐る恐る近づく。眼は閉じている。呼吸有り。
散歩中の脳障害、心臓発作、あとはあるあるアルコールか、ともかく何度か声をかける。
「どうされました?大丈夫ですか?」
「「¢£%ムニャ・・・。」
通りすがりの散歩中♂に声をかけ助けを求めるも完全無視、足早に立ち去る。
「誰か呼びましょうか?」
「#&□△◆いい■!?」
110番あるいは119番かと自問自答しつつ、
「お家は近くですか?」
「○▼※△そこ☆▲◎★●!?」
「車が通ると危ないですよ、立てますか?」
「l。0p;・-酒@:¥^「」屋台¥」
何とか起こして抱きかかえると頭や腕に傷有り、ここでほぼ近未来の自分と同属と断定。
ほんの20m程先の某マンション4F○号室まで珍問答を繰り返しつつご案内。
オートロックの玄関も部屋もご本人では鍵穴に鍵は入らず、ファーマータナカが代行。
別れ際、
「qぜひdrftgy一緒に飲もうJm8ういっぷ!!」
と言われたような感じがしたが、鄭重にお断りする。
明日は我が身、その節はよろしくお願いいたします。(2014/7/1 記)


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