2025年10月9日木曜日

能古島の夢

秋である。
センチメンタルな秋である。
街中でも観光スポットでも、
幸せが続くものだと信じて疑わない、
若い恋人達を横目で眺めるにつけ、
おじさんは諦めきれずに夢想するのである。
末期症状である。

秋の残像

空と海の蒼はまだ  
 記憶の奥に沈んでいる
三色のコスモスは  
 風を確かに憶えている
夢の中で  
 僕はまだ   
  その島を歩いている


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