風をあつめて
街のはずれの背のびした路次を散歩してたら、白い縁取りのデュランタの紫が、色なき風に揺れるのが見えたんです。
街のはずれの
背のびした路次を散歩してたら
汚点(しみ)だらけの靄(もや)ごしに
起きぬけの露面電車が
海をわたるのが見えたんです
とても素敵な
昧爽(あさあけ)どきを通り抜けてたら
伽籃(がらん)とした 防波堤ごしに
緋色の帆を掲げた都市が
碇泊(ていはく)してるのが 見えたんです
人気のない朝の
珈琲屋で 暇をつぶしてたら
ひび割れた 玻璃(ガラス)ごしに
摩天楼の衣擦(きぬず)れが
舗道をひたすのを見たんです
それで ぼくも
風をあつめて 風をあつめて 風をあつめて
蒼空を翔けたいんです蒼空を
風をあつめて:はっぴいえんど
(作詞:松本隆 作曲:細野晴臣)
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