2025年11月30日日曜日

今日の「クリスマス・イルミネーション」。

街は、まばゆい光に満ちている。
けれど、その輝きが届かないところで、
いまも誰かが冷たい風に肩をすぼめている。

それでも人は信じたい。
声にならない優しさが、
世界のどこかで静かに囁き続けているということを。

争いも、孤独も、排斥の痛みも、
ひとつの季節では溶けないけれど、
木々に灯る小さな明かりのように、
人の心もまた、誰かのためにそっと灯り続けられる。

この静かな夜の光が、
見えない誰かの痛みへ向けられた
ひと筋の祈りでありますように。

〜 享楽の世界に身を任せておきながら、願うだけなら、詠むだけなら、誰だって出来るというなかれ。
オッサンだって、少しは考えているのである。

それぞれの一粒の光が、いつか束となって降り注ぎますように・・・

光@大名ガーデンシティ


2025年11月29日土曜日

枯葉

今日の一句「枯葉」。

「ほろほろほろびゆくわたくしの秋」 種田山頭火

良寛を心の師と仰ぐ山頭火は、酒癖が悪く、世渡りが下手で、家族も財産も失い、行乞(鉢を持って家々を回り、施しを受けること)の旅に出た。

良寛が辞世の句、「裏を見せ 表を見せて 散るもみぢ」と、紅葉の散る姿に人生を重ねたように、山頭火は「滅びゆく」自分自身を、秋の景色の中に置いた。

 「裏も表も見せて散る」に通じる、「自分はもうダメになっていく、でもそれもまた自然なことだ」という、諦念と肯定が入り混じった、究極の「ありのまま」。

その無様さカッコ悪さが、カッコいい。

紅葉も出来ず、かといってありのままも晒せない、中途半端な己が、枯葉色の世界の中で余計侘しい。


2025年11月28日金曜日

肴と藁焼き すえのや

飲食店探訪「肴と藁焼き すえのや」。

白を基調とした、清潔感があり、すっきりとした、お洒落で活気ある空間。
ライブキッチンで焼き上げる藁焼きがウリで、他肴メニューも充実。

藁焼きとは、束ねた藁に火をつけ、大きく燃え上がった炎でカツオの表面を炙ることで、カツオのかたい皮が香ばしく焼かれ、風味が豊かになる、カツオのたたきを作る伝統的な調理法の一つ。

それぞれのかってのビジネスや、今までの暮らしや、体やお酒の話等々、話題は尽きない。
中学同級生の愉快な仲間達との時間は、あっという間に過ぎていく。
暇なようで、忙しい。

肴と藁焼き すえのや@大名


2025年11月27日木曜日

ドウダンツツジ

紅葉ウォッチング「ドウダンツツジ」。

A last whisper of autumn in crimson.

福岡・篠栗の山あいに佇む呑山観音。
去年も訪れたその境内をふちどるドウダンツツジは、
満開の盛りをわずかに過ぎてもなお、
まるで火を灯すような深紅を保っていました。

ドウダンツツジは、
春の壺型の白い花、夏の涼しげな葉、秋の燃えるような紅葉――
「三度美しい木」と呼ばれます。
その名の由来は、枝ぶりが結び灯台(どうだん)の脚に似ていることから。
晩秋になると、葉一枚までが小さな灯りのように揺れ、
境内全体が静かな朱の海に変わります。

秋は去ろうとしているけれど、
この山の光景は、毎年同じように私たちを迎えてくれる。
変わらないものと、移ろうものが
そっと寄り添うように混じり合う――

その狭間に立つ私もまた、
移ろいの一部となって、時間に染められていきました。

呑山観音寺@篠栗町
 



2025年11月26日水曜日

味処ひろ屋

飲食店探訪「ひろ屋」。

それぞれの歴史を持ち寄って・・・。

京都旅行で60年ぶりに再会した K 氏が、別件で来福したので、早速、河豚のコースで席が設けられた。

別に死に急いでるわけではないけど、やはり会える時に会っておこうがキーワード。

今後こういう機会が増えるだろう(いつかは終わるのだろうけど)。

お店を設定してくれた I 氏に Special Thanks。

味処ひろ屋@西中洲



2025年11月25日火曜日

山茶花

よそんちの花シリーズ「山茶花(さざんか)」。

まるで白い花のクリスマスツリー。

道路の角で、ひときわ存在感を放つ一本の山茶花。
白い花びらは「可憐」などという言葉では追いつかず、
むしろ――押し寄せるような生命の奔流そのもの。

山茶花は、古くは『古今要覧』に「寒咲きの椿」と記され、
冬の冷気にもひるまず咲き続ける強さを持つ花。
花言葉のひとつは「困難に打ち克つ」。
たしかに、この木の佇まいはその言葉をそのまま形にしたようだ。

枝という枝にみっしりと結ばれた蕾は、
寒さを押し返すようにふくらみ、
白い花は、零れるのではなく、あふれ出す。
静かな路地を埋め尽くすほどの、凄まじい生命のエネルギー。

冬の入口で咲く山茶花は、
「どんな季節にも、命は前へ進む」という
自然からのひそやかな宣言なのかもしれない。

今日、この一本の木の前で足を止めたのは、
強さと優しさが同時に迫ってくるような
そんな圧倒的な白の気配に、
心が打たれたからだ。



2025年11月24日月曜日

面積

今日のお勉強小5社会「国の面積」&Site「The True Size Of ...」。

アメリカや中国やロシアのように、大国は国の面積が広い。
ただ広ければいいというものではないが、我々は学校で習った「メルカトル図法」の刷り込みにより、日本は実際より小さい国だと思っている節がある。

他にも例えば超富裕層(資産100万ドル以上)は世界第3位(←何の関係もないけど)、軍事費増大を要求されている軍事力ランキングでは世界第7位だ。

何もかもが上位のほうがいいというわけでなく、昨今特にフェイク情報も溢れる時代、まずはTrue(真実)や Fact(事実)を押さえてからの議論が必要だ。

面積では、1999年に日本の建築家が考案した面積がほぼ正しく、方位、距離、形のゆがみが少ない「オーサグラフ」という地図がある。

The True Size Of …  





2025年11月23日日曜日

本音と建前

今日の女性の「本音と建前」。

歩くの早いね。
風邪大丈夫?
すごーい、知らなかった〜
もう〜セクハラですよ〜
私SNSやってないんです〜
私最近太ったんですよ〜

心当たりアルアルでしょう。
改めなくてもいいです、手遅れですからw

大町四天王 





2025年11月22日土曜日

カタバミ

よそんちの草🌱シリーズ「カタバミ」。

小さなハート型のカタバミが
まるで緑の星座みたいに
地面いっぱいに広がっている

その花は
ヨーロッパの古き伝承では
復活の祭りに咲く「ハレルヤ」の花
キリストの光を象徴して
喜びを歌う

三つの小さなハートは
寄り添って一つの形になって
それがまた
あふれんばかりのハートになる

小さくてもいい
「今日もいいことたくさん見つけてね」と
ささやいてくれている

Good Morning ♡♡♡


2025年11月21日金曜日

天秤AI

今日のAI「天秤AI」。

ChatGPTだけでも使いこなせていないのに、GPT シリーズ、Claude、Gemini など、最大 6 つの AI モデルを同時に選択して質問できる、「天秤AI」というのがあった。

どのAIが最強か?最適なAIモデルを探せるというのだ。

使用方法は、
・複数の AI モデルを同時に選択使用する
・回答を比較検討する
・「壁打ち機能」というのがあって要約・整形する

試しに、「使っていると頭が良いと思われそうな語彙を教えて」という質問を投げてみた。
結果時間短縮で最適解が解るどころか、情報が多すぎて益々迷宮入りになった。
GPT4oの回答例を使えば、質問はもっと論理的に検証精査して、一貫性のある概念により、洗練された洞察をすべきであったw

こういう質問を「天秤AI」にしていること自体が、頭が悪い証拠である。


2025年11月20日木曜日

おんどる

飲食店探訪「おんどる」。

知人のちょっとしたお手伝いをして、おごちそうになりました😋

焼肉・すきしゃぶのこのお店、福岡県内に6店舗、海外に1店舗を構える1987年創業の神戸牛指定登録焼肉店。
メニューがメチャ豊富、テイクアウトも充実、完全個室で、美味しくいただきました、Thank You💕

おんどる 福津海岸通り店@福津市西福間


2025年11月19日水曜日

KAKA

CAKE SHOP 探訪「KAKA」。

福岡のチーズケーキ専門店「KAKA」に潜入!

店内オシャレ、箱もオシャレ、そして味は…反則級
“濃いのに重くない”ってどういう魔法?
手土産ミッション即クリア
福岡スイーツ、強すぎデス

KAKA cheesecake store @六本松


2025年11月18日火曜日

加茂の流れに

今日の My favorite Songs「加茂の流れに」。

京都で鴨川沿いをそぞろ歩いた。

やさしい雨の 祇園町
加茂の流れにうつる あなたの姿
あれは初めての恋
見つめあう 見つめあう瞳 あなたとふたり

おぼろ月夜の 清水で
初めてふれたあなたの白い指
あれははかない約束
涙に 涙にぬれたあなたとふたり

桜散る散る 嵐山
何も言わずに別れて あなたはどこへ
あれは去年の今頃
想いは 想いはつのる あなたとふたり

作詞/作曲:南こうせつ

1972年にリリースの、第二期かぐや姫(南こうせつ、伊勢正三、山田パンダの三人グループ)最初のオリジナルアルバム「はじめまして」に収録。
かぐや姫の持ち味である和風テイストの郷愁を感じる代表曲で、琴をイメージさせるギターアンサンブルも秀逸。
原題「なみだの京都」。

実際には京都には「加茂川」という川はなく、「賀茂川」と「高野川」が合流したあと「鴨川」になるという。
現地を知る友人によると、昼と夜の景色はがらりと変わって、夜は等間隔でカップルがずらりと座っているらしい。

誰にでもあるあの First Love の記憶は、流れ流れて何処に行ってしまっただろう。




2025年11月17日月曜日

大道芸

街角ウォッチング。

恒例の「第10回 久留米たまがる大道芸2025」が、15日16日の両日開催されていた。
たまたま終了時間間際に通りかかったのだが、個人的な印象としては、集客や盛り上がりに陰りが出ているのでは、という感じがしないでもない。
実際自分自身もこれまで結構参加していたが、今年は参加していない。

16日には、「第26回久留米ブルースフェスティバル2025」も開催されており、このような大きなイベントが、同じ日に開催されるのは、たまたまそうなったではない事情があるのかもしれない。

一個人では、出演者数や観客数のデータが拾えないので何とも言えないが、このイベントに関するクラウドファンディング説明や市の事業報告では「物価高騰などで経費確保が課題」と明記されており、運営費の制約は現実的な課題としてはあるようだ。

先日行った京都は、インバウンドも含めて、とても活気に溢れていた。
観光資源の量や質、イベント企画力も含めて、力のある地域とそうでない地域の格差は、ますます広がっていくのだろう。

寂れる一地方都市の一住人には、一体何ができるのだろうか。


2025年11月16日日曜日

お香

イマドキの香り「お香」。

京都御所の南に、創業から綿々とこの地で日本の香りの生業を続けて300有余年の「香老舗 松栄堂」があると聞いた。
遅まきながらこの頃、古来からのもの、自然のもの、日本的なものに、いくらか魅せられるようになった。

で、元来嗅覚はあまり良いほうではないが、今回は「お香」。

お香は自然からの贈りもの。
そして現代では、香りは信仰の香りから暮らしの楽しみへと広がっている。

お香にはいろいろな種類があり、香りの違い、かたちの違い、使い方の違い..。
直接火をつけるタイプ、常温で香るタイプ、間接的に熱を加えるタイプ、そして本来のお線香。

香りの入り口に立ったばかりだが、生活に取り入れられたら、少しはあくせくとした日常に落ち着きを齎してくれるのではなかろうか。

香老舗 松栄堂 京都本店@京都烏丸通二条上ル


2025年11月13日木曜日

黄と紅のあわいに

街角ウォッチング。

小頭町公園の木々が、静かに色を変え始めていた。
散りゆく葉もあれば、まだ青さを残す枝もある。
人の世もまた、それぞれの季節を抱えて生きているのかもしれぬ。
焦らず、しかし散り時を恐れず。
今日という色を、そっと塗り重ねていくのみ。

黄と紅のあわいに@小頭町公園


2025年11月12日水曜日

Afternoon Tea

カフェ探訪「Afternoon Tea TEAROOM」。

たまに天神や博多駅にお上りさんで出かけて行って、買物や用事の合間にちょっと一息という時、例えばスタバとか、ましてやミスドやマック等もう人が多過ぎて、とても一休みにお茶するとは、程遠いものがある。

自分が知らないだけなのだろうが、百貨店や駅ビルやその周辺のビルの地下や1Fでなく上の方のフロアに、見晴らしもよくお洒落で落ち着いたカフェがあるものだ。

ここは、天神三越の4F。

ポットにたっぷりの紅茶やフルーツティやチャイをメインに、スイーツやパスタも楽しめる。
ただ、その都度一杯一杯丁寧に淹れているからか、サーブにちょっと時間がかかるようだがそれも良し。
チャイって、インド式に甘く煮出したミルクティー、メチャ甘いけどたまには美味しい。

Afternoon Tea TEAROOM@福岡三越4F


2025年11月11日火曜日

鼎泰豐

飲食店探訪「鼎泰豐(ディンタイフォン)」。

中華や台湾料理店には滅多に行かないが、たまには軽く行ってみよう。

鼎泰豐は1958年、台湾・台北で創業、丁寧に包まれた小籠包が評判を呼び人気店に。
「ニューヨーク・タイムズ」紙で世界10大レストランの一つにも選出された。
美味しさの追求のため、小籠包の作り置きは一切していないとのこと。

せっかくなので、台湾瓶ビール金牌と紹興酒も。

鼎泰豐@博多駅アミュプラザ博多9階




2025年11月10日月曜日

文楽

今日の伝統芸能「文楽」。

先日も、縁あって「能」を鑑賞したが、今回は「文楽」にチャレンジ。
歳を取ったからか呆けてきたからか、今頃になって古典芸能にちょっと興味が湧くというか惹かれるようになった。

「文楽」は大阪で生まれた伝統芸能、ユネスコ無形文化遺産でもある。
一体の人形を三人で操り、三味線の演奏とともに、大夫(たゆう)が語る人形芝居。
兎角、伝統芸能は、敷居が高く難しい印象がある。
だが江戸時代の町人文化(上方)を背景に発展した芸能であり、ジャンルは大きく「時代物」「世話物」で、特に「世話物」では、例えば、恋の手本とか、家庭を顧みないダメ男のゲス不倫とか、三角関係とか、ワンナイトラブとか、逆切れ殺人とか(いずれも竹本織大夫著「文楽のすゝめ」より)らしいから、少し嵌れば意外に楽しめる可能性もある。

ただ初見では、多少の俄か知識を仕入れて行っても、特に義太夫節で語られる床本(台本)の内容の大半が理解できない。
それでも、大夫の語りの抑揚と三味線の醸し出す情景と情感が、人形の巧みで繊細な動きと三位一体となるところは、体感することができた。

例によって、観客が有閑階級のおば様ばっかりに映るのは、ダメ親父の偏見か。

文楽の魅力を紹介する動画があったので、コメント欄に貼っておく。



2025年11月9日日曜日

落花生

今日のお土産「落花生」。

千葉在住の知人からお土産を貰った知人からお裾分けで貰った落花生。

千葉県は、全国の落花生の生産量のうちなんと約80%のシェアを誇る。
何で千葉と言えば落下生であるのか。

千葉県で落花生が最初に栽培されたのは1876年だそうで、千葉県北部は、火山灰を多く含んだ土地で作物の栽培に適さなかったところ、落花生は火山灰地での栽培に適していたことから、まさに千葉県は落花生の栽培に打って付けだったとのこと。
その後他県では栽培作物の転換をする中で千葉県のシェアが増大していったのが、千葉県に落花生が根付いていった理由らしい。

品種は、千葉県農業試験場が育成した「千葉半立」という味に優れた品種に加え、「中生豊」、「Qなっつ」、「郷の香」、「おおまさり」の5種類。
いただいたこの「おおまさり」は、「大きな莢(さや)で食味がまさり、ゆで落花生に最適な品種」がキャッチフレーズ。

ただ、内容量200gで「開封後は、その日のうちにお召し上がり下さい」とあり、超大粒で結構な量、デブと鼻血覚悟で開封せねばならぬw
(調べたら、カロリーは約1,160Kcal,鼻血には医学的根拠はないとあった)


2025年11月8日土曜日

次郎庵

飲食店探訪「よってけや次郎庵」。

お手伝いしているNPOのスタッフが、1ヶ月ほどの入院から復帰されての、快気祝いを兼ねての、両手に花🌸の会食。

ここは、カウンター5席、4人テーブル1席、2人テーブル2席と小さめのお店だが、新鮮な海鮮料理を中心に旬の食材を日替わりで提供、他にお肉や野菜系のメニューも豊富。
ほぼ満席、店主は若く、お店は明るく活気があって、一品一品ちゃんとした料理が迅速に提供される。
大満足、大満腹😉

16:00オープンで、早目の一杯が飲めるのもよい。

よってけや次郎庵@久留米市池町川沿い



2025年11月7日金曜日

GOTOGIN (ゴトジン)

棚からスピリッツ「GOTOGIN (ゴトジン)」。

ジャパニーズ・ クラフテッド・ジン。

西の果ての祈りの島、古い教会堂が建つ小さな村の蒸溜所は、長崎本土より 100km離れた五島福江島にある。
ジンをジンたらしめるジュニパーベリー、その実のひとつひとつを一文字割(モルトミルを改造したマシンで一粒一粒を割ってから使用する)の 方法でクリアで爽やかな香りだけを出している。
キーボタニカルは、島に咲く「椿」の実、しかも17種類ものボタニカルからひとつひとつ細やかに蒸溜された20を超える原酒を、 芸術的な感性でブレンドしている。

ジャパニーズ・ウイスキーもそうであるが、西洋の物まねから始まった洋酒造りだが、日本にはもともと「酒」「焼酎」「ウイスキー」といった蒸留酒の伝統・技術があり、それを支える「水」「原料」「発酵・蒸留・熟成技術」の蓄積がある。
その上、日本人の「繊細な感性」「四季の移ろいや地元素材へのこだわり」「職人による丁寧な造り」も、クラフトジン製造において強みとなっているのだろう。

心に枯れ葉散る寂寞の夜に、
一筋の慈しみをもたらす、
やわらかなアロマと味わい。

今宵は久しぶりに、至福の一杯を・・・。

B・A・R@久留米市池町川沿い


2025年11月6日木曜日

金木犀

自分ちの花シリーズ「金木犀(きんもくせい)」。

荒れ果てた実家の庭。
それでも、いくつかの花木は黙って季節を繋いでいる。

門扉を開けた瞬間、ふと甘い香りが風にのってきた。
見上げれば、オレンジ色の小さな花がびっしり。
いつの間にか、こんなにも咲いていたのか。

主(母)のいない家を前に、金木犀は「我関せず」と咲いているのか。
それとも、寂しさを香りに変えているのだろうか。

春は沈丁花、夏は梔子、そして秋の金木犀
――三大香木の一つとして、ひとときだけの命を輝かせる。
やがて散り、その花びらが路面を金色に染めるだろう。

思い出すのは桂花陳酒。
「また酒の話か」と笑われても、
この香りを味に変えようとした人の知恵と執念には、
どこか救われる。

人にはもう秋が消えたように思えても、
植物たちはちゃんと知っている。
今が、秋だと。


2025年11月5日水曜日

山口酒造

酒蔵探訪「山口酒造」。

滔々と流れる筑後川と肥沃な筑後平野に抱かれ、菅原道真公を祭る北野天満宮のお膝下に山口酒造場はある。
代表銘柄「庭のうぐいす」は、天満宮から毎日のように飛んできた鴬が、蔵の中庭の湧水で喉を潤し、体を清めていたことに由来。
創業は、1832年とあるから約200年、由来にあるように毎日飲みたくなる穏やかな香りと落ち着きのある優しい旨味が特徴だ。

蔵の雰囲気は静謐で重厚、経営についてちょっとお尋ねすると謙遜して話されていたが、発売されている種類も様々、時代に合わせて着実に進んでおられるのではなかろうか。
あれやこれや欲しいところだが、家呑みをほとんどしなくなったので、今度ある友人達とのパーティ向けに、「特撰梅酒うぐいすとまり」をお土産に買った。

実はこの地元のお酒、取引酒販店の勧めもあって我が営んでいた飲食店で提供していた銘柄でもあり懐かしい。

ちょっと話はそれるが、飲食業開業は1984年だからもう40年以上前の話(当時33歳か)。
思い出すに、今では当たり前になった、世界のビール(バドワイザー等のメジャーなビールだけでなくヨーロッパや東南アジアなどマイナーなやつも)やノンアルコールビールも置いていた(誰が飲む?って陰口もあったようだ)。
他にこれも酒販店さんの計らいで、ワインサーバー(酸素が入らないように)でのグラスワインとか、今ではスタイリッシュで家庭でも使われるようになったが、ソーダストリームも使っていた(形はダサかった)。
ウイスキーはサントリーオールド全盛時代に、バーボンがメインだった・・・懐かしい。

山口酒造@久留米市北野町


2025年11月4日火曜日

盤上の向日葵

今日のシネマ🎬「盤上の向日葵」。

遺留品の将棋の名駒を手掛かりに白骨死体事件の真相を追う2人の刑事の捜査と、奨励会を経ずに実業界からプロ棋士となった天才棋士・上条桂介の半生を、賭け将棋の真剣師・東明重慶と絡ませながら、並行して描く。

坂口健太郎が壮絶な過去を背負った天才棋士に扮し、渡辺謙、佐々木蔵之介、土屋太鳳、音尾琢真、柄本明、小日向文世ら日本映画界を代表する俳優たちとぶつかり合う、魂を揺さぶるヒューマンミステリードラマ。

原作は柚月裕子の長編ミステリ小説で、第15回本屋大賞で第2位にランクイン。

鑑賞しての個人的関心事を2点あげておこう。

一つ目は、「真剣師(しんけんし)」の存在。
真剣師とは、賭け将棋賭け麻雀といったテーブルゲームの賭博によって生計を立てている者。
麻雀やバックギャモンに下手糞なりに嵌った身としては、将棋のシーンで、勝った時(←ほとんど経験がないw)ではなく、負けた時或いは負けが見えた時のあの沈んでいくようなある種の快感、亡我脱魂感のようなものが甦って来たこと。

二つ目は、作品の中で静かな印象を残す、主人公・上条桂介の幼期を演じた子役、小野桜介の存在感。
「国宝」で主人公喜久雄の少年時代を演じた黒川想矢を見た時、あ、これはと思った。
彼は是枝裕和監督の「怪物」(2023年)で第66回ブルーリボン賞新人賞を受賞した子役だったのだが、その時キラリと光るものがあり、きっと大きく羽ばたいていくのだろうと感じた時と同じような印象を持った。



2025年11月3日月曜日

七冠馬

今日の日本酒「七冠馬 純米吟醸 一番人気」。

島根に行ってた知人からのお土産。

旧暦10月は、全国の八百万(やおよろず)の神々が出雲の国に集まる月。

他の土地では神様が留守になるので神無月というが、出雲では神在月と呼ぶそうだ。
出雲地方には様々な神話が伝承されていて、酒造りの神、久斯之神(くすのかみ)を祀り、日本酒発祥の地として伝えられているという。

そういえば、八岐遠呂智(ヤマタノオロチ)の話は、須佐之男命(スサノオノミコト)が、八つの桶に強い酒を用意させ桶に頭を入れて酒を飲み干し酔っ払って寝てしまったヤマタノオロチを剣で退治する話だった。

で、このお酒、Kura Master 純米酒部門 プラチナ賞(フランス)をはじめ多くの受賞歴を持つ、どうも大したお酒の様である。
あえて流行を追わず、どんな料理にも合う深い味わいで、燗酒で飲んでもへこたれずしっかりとした旨さ、とある。

このところすっかり真面目になって、家呑みはほとんどしていない。
秋の夜長にたまにはしっぽりと行きたいところだが、お銚子を傾けてくれるお相手がいないのを失念していたw




2025年11月2日日曜日

モテ

今日の真理「モテ」。

道理(どうり)で💦

気づくのがだいぶ遅かった。

女性は歳を取ると+α「魔性」が必要になるが、おおむねかわいいとよさそうだ。


2025年11月1日土曜日

チャーター

獅子の会山歩会10月「小呂島(おろのしま)探検記」続報。

やはり6:30発は、つれなく欠航。

紆余曲折あったものの、数千万円(大嘘デス)で地元漁船をチャーター。

姪の浜に向かってます。


欠航

獅子の会山歩会10月は玄界灘に浮かぶ「小呂島(おろのしま)」。

事前の小呂島散策スケジュール案内で、
「この航路は1日2便しかなく、玄界灘に出るので欠航も多く島に渡ったものの帰れない場合があります。島に宿泊施設はなく野宿の覚悟が必要です。」
との但し書きがあった。

渡船場でも欠航の可能性があると告げられたにも関わらず、御一行は無謀にも船🚢に乗り込んだのである。

ジャングルのような道なき道を進み、雨に打たれ、断崖絶壁の海軍望桜跡に立ち、さながらスタンド・バイ・ミーの少年達のような冒険の島巡りを満喫後、渡船場に戻って告げられたのは、

「欠航です。」😱

画像は憎っくき「ニューおろしま」号と、本日の野宿予定先の「小呂島旅客待合所」(本来は宿泊禁止)。
〜この稿、続く
(関係者には、メンバーT氏によるネタバレ投稿が既にあります)


銀杏

散り際がきれいだと言われたい。
─でも、できればまだ散りたくない。

今日から11月、異名の一つに「復月」がある。
旧暦では、11月に「冬至(とうじ)」が来ることになっているので、翌日からは、少しずつ日が延びていく。
そこで、冬至の日に陰が極まって再び陽が増していくと考え、冬至を「一陽来復」と呼び、一陽来復の「復」をとって、旧暦11月のことを「復月」というそうだ。

往生際が悪いと言われようが、復活するのだ!
(※動画:せめて語呂合わせで、僕らにも力を・・・)

銀杏(イチョウ)@久留米市中央図書館

May this Movember BRINGS YOU...

New Beginnings
Opportunitie
Victories
Encouragement
Meaningful moments
Blessings
Energy
Rest

11月があなたに運ぶ…

新たな始まり
チャンス
勝利
励まし
意義深い瞬間
祝福
エネルギー
休息